冷え性対策 「衣」編このページを印刷する

効果的に「冷え」を防ぐには?季節に応じて服装から冷え性を改善しましょう。

監修:渡邉賀子(麻布ミューズクリニック院長・医学博士)

冷えを感じる人は足先の温度が低い。

足先の温度が低いので、下半身を温める

冷えを感じる人と、感じない人の皮膚表面温度を比較すると、顔、腹、腰、手掌(手のひら)、手背(手の甲)、下肢(脚)では差がなかったのに対し、冷えのある人は足背(足の甲)、足底(足の裏)の表面温度が低かったという報告*があります。 冷え性の人は足先の温度が低いので、足を中心とした下半身を温かく保つ必要があります。
* 奥田博之:産婦人科漢方研究のあゆみX,72-77,1993

冷え性の人は、足先の血流量も少ない

客観的な目安として、足先の温度とともに血流量はどうなっているかの調査によると、冷え性の人は、そうでない人よりも足先の温度で4℃ほど低く、血流量も3分の1程度まで低下していました。
冷え性の人は、足先など末梢部の血行に問題があることがわかります。

下半身を温かく保つ工夫が必要。

冬の下半身はしっかり温め、上半身は重ね着で調節

寒い冬でも、とっくりのセーターなど厚手の衣類をしっかり着込むというのは、少なくとも暖房した室内では不適当です。暖房が効いていると汗をかくため、汗で熱を放出してしまうだけでなく、汗が乾くときにも体の熱を奪って、かえって体を冷やしてしまいます。
冬の服装の基本は、「下半身は暖かく、上半身は重ね着で調節」。上半身の重ね着は、外気温や室温の状況によって調整できるよう、脱ぎ着しやすい前開きのものを選ぶ、マフラーや手袋を持ち歩くといった工夫も大切です。

夏は上着で冷房対策

夏の生活のなかで冷房にさらされずに一日を過ごすのは困難です。自宅では快適な温度に調整できても、電車やバス、タクシーなどの乗り物の中、オフィスやお店などでは、いやおうなしに冷気がおそってきます。
暑い夏には、肌を出して涼しげに装いたいものですが、うだるような暑い日でも、冷房で寒いときに、「羽織れる一枚」を持って出かけるようにしましょう。冷房の弊害は、衣類で調節するのがいちばんの自衛策です。

監修者紹介

渡邉 賀子(麻布ミューズクリニック院長・医学博士)
久留米大学医学部卒業。熊本大学第三内科に入局。1997年、北里研究所にて日本初の「冷え症外来」を開設。2003年、慶應義塾大学病院漢方クリニックにて、女性専門外来「漢方女性抗加齢外来」を開設。現在も引き続き担当している。慶應義塾大学医学部漢方医学センター非常勤講師。漢方専門医・日本東洋医学会指導医。

渡邉先生からのメッセージ

「冷え性」は西洋医学では病気と考えられていませんが、実際には冷え症状のために日常生活に支障をきたしている人も多いのです。
寒い季節だけでなく、夏の冷房でも「冷え」を感じることはあり、季節を問わず悩んでいる人も多いと思いますが、実はちょっとした生活習慣や環境の改善で、軽くすることもできるのです。

渡邉 賀子先生

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