熱中症の予防法と対策このページを印刷する

熱中症は暑い環境でスポーツや労働をしているときのほか、通常の生活時にも起こります。体がだるくなって思うように動かない、筋肉がけいれんする、頭痛、めまい、動悸がするなど、自分にとって普通でない症状が出てきたら、危険な状態といえます。またお年寄りや子どもの場合は、周りの人が注意して見てあげることも必要です。
熱中症は、最悪の場合は死に至るケースもありますが、早めに適切に対処すればほとんどはおさまります。さらに望ましいのは、熱中症に対する知識を深め、的確な予防措置を講じておくことです。

監修:稲葉 裕(実践女子大学生活科学部・食生活科学科 教授)

4. 熱中症になったら

熱中症のサインを見逃さないで気がついたら、すぐ応急手当てを。

暑い日に運動していたり、暑い部屋に長くいたり、熱中症が起こってもおかしくないような条件で、次のような症状が出ていたら、重い熱中症の可能性があります。

熱中症のサイン ・体温が高い ・皮膚が赤く、熱く、乾いている。(まったく汗をかかない、触るととても痛い)・ズキンズキンする頭痛 ・めまい、吐き気 ・意識の障害(応答が奇妙、呼びかけても反応がないなど)

熱中症のサインが示す重症度については、重症度分類の表を参照し、病院への搬送など適切な対策をとってください。

熱中症の応急手当てはすばやく。状況に応じてすぐ病院へ搬送する。

熱中症のサインに気づいたら、すぐに休んで応急手当てを。熱中症が重いようであれば、病院へ行くか、救急車を呼んでください。救急車が来るまでの間も、「手当てのポイント」を参考に手当てをしておきましょう。

手当てのポイント

体温測定は、熱中症対策のための重要な手がかり。

40℃以上の高熱が出る「熱射病」
熱中症が発生した場合には、その人の状態・症状をみて対応しなければなりません。その際には、体温の測定結果も大切な手がかりになります。熱中症は、体温が高くなったために起こる障害だからです。実際、熱射病のレベルになると40℃以上の異常な高熱が出るのが普通です。

熱中症対策の体温計としては、ワキ下用のほかに、ごく短時間で測れる耳式体温計も便利です。耳の中の鼓膜およびその周辺の温度は、体の内部の温度を反映しており、熱中症の判断には向いているといえます。耳式体温計は、ワキ下用の体温計よりも高く測れることがありますので、普段から耳式体温計での平熱を測って憶えておく必要があります。
なお熱中症がまだ軽症の段階では、必ずしも体温の上昇は認められないこともありますので、注意が必要です。

体温が平熱より1℃以上高くなったら、ひと休み。

熱射病で体温が40℃以上にならなくても、体温が危険を教えてくれることがあります。炎天下で作業やスポーツをする場合、1時間に1回くらいは涼しい場所での休憩が必要ですが、その休憩のとき体温を測ってください。平熱より1℃以上高かったら要注意です。熱が下がるまで作業はやめてください。
ただし、重症の熱射病までいかない段階の熱中症では、体温が上がらない場合も多いので、「熱が上がらなければ大丈夫」と思わないで、全体的な体調の変化をみて判断することが大切です。

監修者紹介

稲葉 裕(実践女子大学生活科学部・食生活科学科 教授)
1973年東京大学医学部医学系研究科・保健学修了。東京大学助手、ハワイ大学がんセンター協力研究員を経て1979年順天堂大学助教授、1988年同大学教授、2008年より現職。保健学博士、医学博士。

稲葉 裕先生

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