1日の体温リズムも変わってくるこのページを印刷する

高齢者の体温リズムには特徴があり、眠りにも大きな影響をおよぼします。

監修:入來 正躬(山梨大学名誉教授)

体温には1日のリズムがあります

1℃くらいの変動幅で動く1日の体温

体温は1日中一定ということはなく、つねに変動しています。活動する日中に高く、睡眠をとる夜に低くなります。
細かくみると、早朝4時前後に最低となった体温は上昇し始め、昼頃から夕方まで高く維持された後、夜になって下がり始めます。
1日の体温の変動幅は、1℃程度とされます。

グラフ:健康な人の1日の体温リズム

高齢になると体温のリズムが変化してきます

高齢者は体温も早寝早起き

高齢者では朝の体温の立ち上がりが若者より早く、夜に体温が下がるのも早くなっています。睡眠の状態を調べると、眠りにつくのも、朝起きるのも早くなっています。
高齢者では体温や睡眠以外にも、血圧の変動やホルモンの分泌など、多くの生体リズムが前倒しになっています。これは体内時計が加齢とともに変化するからだと考えられています。

高齢者は睡眠が浅くなりやすい

高齢者の体温の特徴として、夜間の体温があまり下がらないため、1日の体温の変動幅が小さくなっていることがあげられます。
一般的に、体の中心部の温度が下がったほうが眠りは深くなりますが、夜の体温があまり下がらない高齢者では、眠りが浅くなっていることが分かっています。高齢者は、尿意や、ちょっとした物音でも目を覚ましやすくなります。

グラフ:若者と高齢者の体温リズム

監修者紹介

入來 正躬(山梨大学名誉教授)
1960年東京大学医学部大学院修了。フンボルト奨学生としてドイツ・マックスブランク心臓研究所に留学。山梨医科大学生理学教授、山梨県環境科学研究所長を経て、ひかりの里クリニック理事長・院長。

入來先生からのメッセージ

人は高齢になると、若かったころと比べて、いろいろな機能が衰えてきます。しかもその機能の衰えは一様ではなく、たとえば神経伝達速度の衰えは90歳でも10%程度しか低下しないのに対し、腎臓の機能は半分にまで低下します。
高齢者は、単なる「衰えた成人」ではなく、機能条件の変化にたくみに対応し、それなりに「健康に」生きている存在といえます。
体温調節においても、高齢者には普通の成人とはかなり異なった面があります。高齢者が健康な形で日常を過ごすために、その体温に関する知識を有効に活用していただければ幸いです。

入來 正躬先生

体温と健康について、知識を深めましょう

体温は、ご家庭にある体温計で誰でも気軽に測れるもっとも身近な体調チェックの手段です。

検温方法

体温測定の方法

ワキ、口、耳について、体温を測るときの正しい方法をそれぞれ解説します。 検温方法

検温表

検温表

検温結果の記録に便利なチェックシートをダウンロードできます。 検温表

体温計入門

このページの先頭へ