心因性発熱かもしれないと思ったらこのページを印刷する

受診するときの注意点

監修:岡孝和(九州大学大学院医学研究院 心身医学 准教授)

自己判断は禁物。まずは内科か小児科を受診する

まず内科か小児科で調べてもらう

自己判断は禁物です。自分で勝手に「ストレス性だ」と思っても、実は器質的な疾患が隠れているかもしれません。まず、内科(子供の場合は小児科)でしっかり熱の原因を調べてもらってください。器質的疾患が否定的で心因性発熱が疑われる場合は、検査を受けた病院から心療内科に紹介してもらってください。心因性発熱は心理社会的ストレスにより引き起こされる体温上昇という身体反応、つまり心身症です。心身症の治療を専門とする心療内科で治療を受けることをお勧めします。ただし精神疾患が併存している場合は、精神科での治療を優先した方がよい場合があります。

不明熱の18%が心因性発熱という報告も

わが国での報告では,小児の不明熱(38.3℃以上の高熱)患者の18%が心因性発熱でした。1) 成人では,2週間より長く続く37℃以上の発熱を訴えて受診した患者で、特別の所見を認めなかった83症例のうち40例(48%)は心因性発熱であった2) という報告があります。心理的ストレスの関与する高体温はけっして珍しくないのです。

1)柱新太郎, 吉野加津哉:小児内科. 1987; 19(1): 77-82
2)Tsukasa Nozu, Akira Uehara: Internal Medicine. 2005; 44: 901-902
不明熱の18%が心因性発熱という報告も

体温表をつけて受診するとよい

体温表から見えてくる病気の性質

少なくとも受診前1週間、体温を記録してきていただくと医師は助かります。微熱日記をつけてもらうことで、担当医は(1)解熱剤の効果、(2)仕事(学業、家事)、休息と体温の関係、(3)急な情動ストレス(怒りいっぱいのけんかなど)と体温の関係、(4)体温と疲労の関係(この患者さんにとって何度以上がつらいのか、例の場合、37.5℃を超すと急に倦怠感が増すことが理解できます)。(5)薬物療法の有効性、など、多くのことが一目で理解できます。また患者さん自身も、このように体温と生活上のイベントを記録して観察することで、今まで気づかなかった「自分の体温は、こういう時に上がるんだ(こうすれば下がるんだ)」といった心身相関(心、ストレスと身体症状の関連性)に気づくことができます。そうすると治療や予防が、より行いやすくなります。 体温表から見えてくる病気の性質

監修者紹介

岡 孝和(九州大学大学院医学研究院 心身医学 准教授)
1996年九州大学大学院助手、1998-2002年ハーバード医科大学、2002年産業医科大学医学部講師、2008年より現職。

岡先生からのメッセージ

慢性的に過労状態が続くと微熱を生じる人がいます。また心理的なストレスによっても高い熱が出ることもあります。このような人は病院に行って検査を受けても異常がないといわれたり、解熱薬を飲んでも効かなかったりします。ストレスが原因で生じるこのような発熱についてお話します。

岡 孝和先生

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